先日あるガイド仲間から「最近あなたはよく小ぎれいな女性と一緒ですね(案内していますね)」、とひやかされました。
どの国のどなたをガイドするかは、その日その日のゲートでの出会い次第ですからその指摘は当たっていません、が、不思議と同じ傾向が続くこともあります。
しかし、ご指摘のあった以上私の名誉回復のため過去の一例を紹介して弁明したいと思います。
これは私がガイドし始めた頃の話になります。
それは、フィリピンからの4人家族で、母親はまだ手のかかる弟を、父親は(杖を手にした)全盲の10歳の娘(少女)をアテンドしながら日本を旅行されその最終の目的地が姫路城でした。
ガイドを引き受けたものの、通常のガイド対応はとりにくく戸惑いましたが、その家族の様子から、よっし!私も家族の中に入って協力しようと考え、私がその少女の手を引いて天守に登りましました。
私のone step upとかdown, downの言葉に安心してくれていたのでしょうね、今でも私の心に残っているは私の右手をシッカリ握っていた少女の左手です。
(フロアー毎母親が〇〇が見えると少女に教えていましたね)
安全第一優先で、ガイドらしいことは全く出来ませんでしたが、最後に母親から「日本を去る直前、主人が初めてカメラを取り出してお城の写真を思い切り撮ることができました」と感謝されました。
しかし私にとって、それより嬉しかったのは天守まで登れた少女の満足そうな表情でしたね。
別れ際、その少女にしっかり勉強して立派な大人になるように言うと、点字をつかって?と問い返しましたが聡明そうな少女だったのでその言葉の意味は分かっていたと思います。
私のその時の対応が外国語ガイドの任であったか否かは別として、その少女が今どう成長しているかふと思うことがあります。
たぶん、同じような経験をされたガイドの方もおられると思います。
外国語ボランティアガイド活動は世界の人たちとの一期一会の場です。
(それが日本の未来に向けての何かの貢献であればなお有難いですね)
この日は7名の会員が8回の案内を行いました。
1イタリア 3名
イタリア生まれで、現在ロンドン在住の家族。父と息子と娘の家族3人。白川郷、高山、
金沢、そして高野山に行くという。松本城にも行ったが、ガイドの説明を受けず。
姫路城については様々な質問があり、興味を持った様子。
2マレーシア 1名
クアラルンプールから5度目の来日の女性。29日と30日に大阪・関西万博へ。
以前は大阪マラソンも走ったことがあるそうだが、今は腰を痛めていてゆっくりしか歩けない。時間も限られていたので、3階までで天守を降りることになる。
3オランダ 4名
敵が天守に到達できるか、いや、できないと思ったそうだ。建物もすばらしいし、まわりも防御の工夫もよく考えてあると。
4イタリア 4名
8歳の息子さんは忍者が好きで、日本のアニメもよく見るそうだ。姫路城は隠れる場所が多くあると思ったそうだ。
5フランス 4名
パリからの15歳、12歳息子を連れた家族。夫婦はハネムーンから2度目来日。東京から金沢、京都、大阪,姫路、直島を経て四国一周、更に東京という1ヶ月日本旅行。然し猛暑に息子達は疲れていました。
6イタリア 2名
男性がわりと日本史に詳しいようで、姫路城を訪れて、更に江戸時代に興味を持たれたようです。
3週間の日本滞在でも時間が足りないと、そして高野山に一泊するのをとても楽しみにされていました。
7ドイツ 3名
日本に着いて2日目の大学生の息子と両親。母親は短時間で深く理解できたと喜んでました。
高身長の息子は、にの門の低い天井は本当に効果があると面白がっていました。
父親は「姫路市は素晴らしい財産を持っているね」といいながら、住まいのあるダルムシュタットの世界遺産の写真を見せてくれました。
8インド 1名
デリーから東京に出張に来て仕事が終わって帰国するまで観光している男性。
入口で何故無料なのか、これは仕事なのか、何のためのしているのかといろいろ聞かれたけれど、素晴らしい姫路城を多くの観光客とシェアしたいと言うと喜んでガイドを頼んでくれた。
このあと最上階から見えた美術館へ行きたいと言っていた。
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