2025年2月8日「NHK新プロジェクトX」で「姫路城平成の大修理」が放映されました。
以前「プロジェクトX」では2012年に「昭和の大修理・西大柱」が放送されています。今度はなんと「左官屋さん」の話でした。
姫路城は白鷺城の異名があります。屋根全体が白く見えます。
実は瓦が白いのではなくて、瓦を接続している「目地漆喰」が白いのです。
しかも目地には「灰頭(はいがしら)」という5mm位の突起があります。
「灰頭」が目地漆喰と相まって、屋根を白く見せているのです。
「灰頭」は実用的には雨水が漆喰に浸透するのを防ぐ役割をしています。
「新プロジェクトX」はこの「灰頭」焦点を当てています。
今回の大改修で左官業務を受注したのは金沢市の「(株)イスルギ」でした。
左官業界ではかなり著名な会社のようです。
左官の頭領が「中田さん」と言います。
彼が灰頭に挑戦します。
我々素人目には分からないのですが。「中田さん」にとっては、「自分の灰頭が姫路城の灰頭ではない。」と言います。
そこで今迄「姫路城の灰頭」を工事した会社に頭を下げて教えを請いました。
その会社から派遣されたのが「柴田さん」です。
姫路城関連ではマスコミにも登場することのある「左官屋さん」です。
「姫路城のためならば、」と、持てる技術の全てを公開します。
「専用のコテ」や「手の運び」「高所での足の置き方」など等々。
中田さんの部下の左官屋が曰く「職人が、あそこまで手の内を、よく明かしてくれた。」と。
中田さんも、「2017年現代の名工」に選ばれ程の腕前です。
でも姫路城のために「見知らぬ若手」に頭を下げたのです。
その熱意に応えたのが「柴田さん」でした。
かくて、姫路城は「その白さ」を取り戻しました。最後に中田さん曰く。
「何かの事で、柴田さんから助けてくれと言われたら、何があっても部下を引き連れて応援に駆けつけます」。
その場面を見ていて涙が出ましたね。年のせいかもしれませんが。

この日は4名の会員が6回の案内を行いました。
1アメリカ 4名
高校生の娘さんを二人連れた家族。その娘さん達が全然興味を示さなくて困りました。
お父さんはかつてマイクロソフトに勤めていたソフトウェアのエンジニア。
2台湾 2名
6/14から9/14まで大阪日本学校で日本語を習得中。合間に姫路城を訪問。従って説明は中国語、日本語を併用。中国語の案内を凄く喜んでくれ、ガイド後に台湾インスタントラーメンと飲料の提供を受けた。然し働き盛りの世代が3ヶ月も日本に語学留学してどうするのか?日本語のツアーガイドでもするのだろうか?
3ポーランド 10名
皆さん、とても姫路城に興味を持って、話を聞いてくださった。天守に普段は誰も住んでないが、流し、トイレなど、籠城を考えて造っているのに、感心していた。
4カナダ 4名
10才と12才の子供さん達はフランス語の方が理解しやすいようで、お母さんが訳して説明していた。男の子は忍者に興味を持っていた。
5オランダ 2名
オランダの北部からのカップル。町の名前を聞いても発音分からなかった。来日2日目。もしガイドがいなかったら10分で立ち去ってたと言ってもらえた。
6メキシコ 5名
メキシコシティから家族。建築を学んでいる学生がいたから背伸びしてしゃべったが、そんなに聞いてもらえなかった。
日本とスペインの歴史については関心を持って聞いてもらえた。
マダムが最後に、この歴史的建造物が現代の人に観光地として使われているのもいいことだが、平和のためにも利用できないものか、そのポテンシャルがあると言ってたのは印象的だった。
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