VEGAのブログが始まって以来初めてのVIP訪問が本日あり、執筆している私も訪問団を案内する仕事を任されました。
大統領はペトル•パヴェル氏。Wikipediaで調べますと、チェコ共和国第四代の大統領。元陸軍将軍、NATOの軍事委員長を務めたとあります。さらに現代史における有名な戦争にたびたび従軍しており、戦車部隊でフランスの将兵を救ったなどと具体的な戦功が書かれてあります。2023年の選挙で大統領に就任したということです。めちゃくちゃイケメン。
姫路城へはプラハ城との姉妹城締結式のために来訪されました。万博イヤーである今年はこういったVIPの来訪も複数あります。前日は万博内でチェコ関連のイベント、姫路の次の日は広島の原爆ドーム、さらには東京で天皇陛下や総理大臣とも面会しています。ストレスでどうにかなりそうなスケジュール。

我らがVEGAからは会長が大統領を案内、大統領には姫路市長も随行するという計画で、時間のない中大統領が天守まで入りたいという希望であったため、そのグループは天守へ。その他の人々は天守には入らず、西の丸での記念撮影の後すぐに将軍坂から迎賓館まで帰り、私がそれを案内するという段取りでした。
私にとってはこれが初めてのVIPへの案内でした。待ち時間の間、軽いチェコ語の挨拶や歴史について頭の中でくりかえすなどそれなりに緊張はしていましたが、我らが会長はまったく緊張するそぶりもなく、私に緊張する暇も与えずずっとしゃべっています。場数が違いすぎるのです。そうこうするうちに大統領と清元市長の一団が調印式を終え迎賓館から西の丸へ。我々も姫路市の担当の方に呼ばれ、待機場所から西の丸へと移動です。

写真撮影も滞りなく終わり、担当者がグループをふたつに分けようとしましたが、ここで私が担当するはずの一団が天守の方に行かず、坂を下って車の方へ帰っていきます。大統領と清元市長は天守の方へ進みだしたので会長が同行。担当者は「あー帰っちゃいましたね、アナタはもういいですね」という、VIPの案内にありがちなハプニングで、私の緊張は一気に解かれることになりました。
しかしながら、この件を必ず記事にしたいので、会長の勇姿を写真に収めることにしようと、結局私も一団についていきました。担当の職員も「では大統領以外の方を案内してください」と。
案内の時間はとても短く駆け足で進んでいくので、お城についてひとつひとつ立ち止まって説明することはできませんでしたが、ひとつだけ言いたかった「プラハ窓外投擲事件」のことを姫路城の石落としと絡めたネタ、「日本では石を落としますが、チェコでは人を落としますね」。これを何とかそれらしいタイミングで言うことができ、「おお君はよく知ってるねー」と上々の反応でした。

このようなイベントでは出発がだいたい遅くなりがちですが、この日はちょっと早めにスタートができたので、遅れることなく最後までツアーを終えることができました。数名のギフトショップに行きたい人たちを誘導して時間内にお連れすることもできましたし。
後で会長に聞くと、大統領には立派な日本語チェコ語の通訳がいたので、説明は日本語でせよとのこと。またその日本語での説明はほぼ清元市長が行ったので、出番はあまりなかったとのことでした。そういや清元市長の説明している天守東大柱を完璧なタイミングと角度でライトアップしている会長の勇姿を思い起こすことができます。
我々との写真撮影も全く問題なく応じてくださった大統領は、さらに、備前丸ではチェコ語のTシャツを着ていた日本人観光客とも記念撮影に応じ、さらにさらにはたまたま姫路城に訪れていたチェコの学生の一団と少しの間対話をする時間を設けるなど、非常にアットホームな感じのする紳士でした。
私自身は直接お話をする機会はありませんでしたが、天守を出る時に靴を履いていたら真横で大統領も同様に靴を履いていました。大統領という肩書の人とこんなに接近することはこの先ないことだと、VEGAで活動していて本当に良かったと自分を誇りに思うのでした。
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